アーユルヴェーダとサンスクリット語の関係は?

アーユルヴェーダとは何か

アーユルヴェーダとは、サンスクリット語で「生命の科学」といわれており、言葉の語源は「アーユル」と「ヴェーダ」という二つの言葉から成り立っています。

アーユルは「生命」、ヴェーダは「科学、智慧」という意味があります。医学知識がない、6000年前にすでに「アーユルヴェーダ」は存在していたといわれています。

Santhigram kerala Ayurveda textbook 要約より

言い方は違えど、このような内容はアーユルヴェーダを勉強した人なら一度は聞いたことがあるかもしれません。

サンスクリット語とは古代インドの言葉で現在はアーユルヴェーダ、ジョーティッシュ(インド占星術)、マントラ(ヨーガなどに用いられる)で使う言葉で現在のインド人も知らない人が多いです。

アメリカのある研究では、サンスクリット語の「マントラ」を唱えることで脳の動きが活発になったり、心地いい状態になるという結果もでているのだとか。

アーユルヴェーダで使われるサンスクリット語

サンスクリット語は古代インドで使用された言葉の一つですが、上の写真も含めディーバナガリー文字というもので書かれているのが主流です。

アーユルヴェーダの文献もサンスクリット語で書かれています。

アーユルヴェーダができたといわれるのは6000年以上前ですので、文字のない時代からの知恵を、人から人へ、そして言語から言語へ翻訳されて、今に至ります。

(実際には諸説あります。一番古い文献は紀元前1500年前)

サンスクリット語は、他にもジョーティッシュ(インド占星術)やヨガのキールタン、マントラなどにも使われます。

また、アーユルヴェーダでは「スローカ」という、4小節の8節でまるで短歌を歌うような言い回しの文節で、丸暗記で覚えられていったとされています。

これもサンスクリット語がつかわれます。

アーユルヴェーダの知識は、サンスクリット語から英語、そして日本語へと翻訳される

現代ではインターネットが主流で、アーユルヴェーダに関する情報も、たくさん出ています。

このサンスクリット語からヒンディー語への訳だけでも、主語のいいまわし、過去形、否定形など判断が非常に難しいうえに、どうしても翻訳者の「意図」が加わってしまいます。

ところが、それをさらに英語に訳す、ということは、まるで伝言ゲームのようなものです。

言葉はなんでもそうですが、翻訳者の背景、知識はもちろん、感情のない人間などいません。

ましてやアーユルヴェーダは日本人にとって文化的、宗教的背景知識がありません。

そのため、わかりやすく説明するために翻訳者の意図が入ってしまうものです。それが悪い事ではありません。

アーユルヴェーダは生活の知恵も含めた「幸せに生きるための方法」を説いた先人たちの知恵の集約です。

アーユルヴェーダは日本人にとって、価値観というものは自分が思っている以上に狭いもので、世界を視野にしたら常識が非常識であると気づく絶好の教科書です。

時代背景やその土地の文化がわからないとアーユルヴェーダを理解するのが難しい

つまり、日本人が、日本に合わせて日本語で学ぶアーユルヴェーダは、頭で理解できていてもつじつまがあわなくなったり、ノウハウが主流になってしまう事が多くなるでしょう。

実際に、アーユルヴェーダはいわゆる「医学」なので、この学問を網羅しようと思ったら6年から8年は必要です。

そのため、一度インドを訪れる というのは、目、耳、口、鼻、皮膚でアーユルヴェーダを「感じる」事が理解を深めるために必要だという事です。

今はブログや写真や動画がたくさんスマホから収集できますが、においと感覚はどうにもできません。

行った事があるとないとでは、おそらくその後に同じ本を読んでも全く感覚が違う事に驚くでしょう。

インドを訪れるということは少々ハードルが高いかもしれませんが、たくさんの団体ツアーがあります。

こちらでは、英語ができなくてもアーユルヴェーダやインド文化に触れるイベントが行われています。

アーユルヴェーダのドーシャの意味

アーユルヴェーダの基本概念として5元素、そして3つの「ドーシャ」と呼ばれる元素があります。

このドーシャのそれぞれ「ヴァータ」「ピッタ」「カファ」と呼ぶのですが、それぞれに言葉の直訳の意味が何個も含まれています。

ドーシャの意味、というとほとんどがアーユルヴェーダ上の目に見えないエネルギーや構成要素、などと説明します。

でも、サンスクリット語のドーシャの意味は「欠落、傷、弱点、不具合、不安定」という意味でもあります。

私たちのドーシャは止まる事も永久的に同じ事も不可能です。

だからその川の流れのようにどういう流れに沿って生きていくか、これがアーユルヴェーダの最も根本的な部分といえます。

その他の言葉にも以下のような意味があります。

ヴァータの意味

ヴァータの言葉の意味は動くという意味がありますが、それ以外にもさまざまな意味があります。

日本にもありますよね、「はし」とか、「あめ」というように言葉が一緒で異なる異味をもつ言葉です。

ヴァータを性質を勉強する時は、5元素(アカーシュ、ヴァーユ、テジャス、ジャラ、プリトヴィ)の勉強を必要があります。

ちなみにヴァータはアカーシュ+ヴァーユの組み合わせです。

ピッタの意味

ピッタの言葉の意味は、ほとんどの資料では肝臓消化(Digestion)と言われています。

ピッタはテジャスとジャラの組み合わせです。

テジャスのみというドクターもいますが、すごく少ない割合ですがジャラ(水)の性質が含まれているので油分や胆汁などの存在も説明がつきます。

ここではピッタ=テジャスとジャラの組み合わせとします。

カファの意味

カファの言葉の意味は痰(たん)です。

アメーバ状のどろっとしたものを想像するとわかりやすいですが、カファはジャラとプリトヴィの組み合わせです。

カファは結合するという役割を持っていますので、直訳だと痰となるのはわかるような気がします。

アーユルヴェーダがサンスクリット語で存在する理由

サンスクリット語の歴史は紀元前1500年前のインドでアーリヤ人が用いていた言語です。

高尚・完全・純粋で神聖な雅語と言われています。

礼拝やヴェーダと呼ばれる聖典のほとんどがこのサンスクリット語であり、ヒンズー語とベンガル語はこのサンスクリット語が元になった言葉です。

アーユルヴェーダは4つのヴェーダの中から特に体に関係する部分を抜き出した学問で、ヴェーダの存在はサンスクリット語が記される前に存在しており6000年前と言われています。

文献として存在しているヴェーダは1500年前のものが最も古いものです。

また、最古のアーユルヴェーダの文献として3人の聖職者が編集したそれぞれの本があります。

  • チャラカサンヒター
  • シュスルタサンヒター
  • アシュタンガリディヤ

これらのお話はまた別の記事で書くことにします。

インド古典文学やインド国歌にもサンスクリット語

もちろん、サンスクリット語はアーユルヴェーダにのみ使われているのではありません。

イラン、アフガニスタンから移動してきたアーリヤ人は、紀元前1500-1000年前にガンジス河流域で移住し、ヴェーダを作りだします。

  • リグ=ヴェーダ
  • サーマ=ヴェーダ
  • ヤジュル=ヴェーダ
  • アタルヴァ=ヴェーダ

この後に編集されてるのが「アーユルヴェーダ」だったともいわれていますが諸説あります。

4つのヴェーダは天文学、地質学、そして礼拝や祭壇に関わる事などが書かれています。

インド古典のマハバーラトやヴァグバットギータもサンスクリット語で記載されており、この時代にできたといわれています。

アーユルヴェーダ、インド占星術、ヨガ、インド哲学はおもしろい!

ヒンズー教は自然の神々を多数崇拝するバラモン教から派生したものです。

たくさんの神様が存在し、その一部は仏教を通じて日本にも伝わっているものです。

弁財天や閻魔大王、帝釈天もその一人です。

そのため、アーユルヴェーダを学んでいくうちに、インド占星術(ジョーティッシュ)やヒンズー教に触れられずにはいられません。

これらはアーユルヴェーダを理解するのに、とても役に立ちます。

アーユルヴェーダは、歴史を超えた普遍なる人間の心理として、現在もインドに存在する医学です。

どうして6000年前のインターネットも普及していない時代の考え方が今でも認められているのか。

それは、「人間の幸せ」は時代に関係なく不偏的かつ恒久的なものだという事の証拠なのです。

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